みなさん、こんにちは。
本日紹介する問題集はこちらです。
有名ですね。
今回の「発展編」は
以前紹介した基本編の次のレベルの問題集です。
そして「発展編」の次のレベルが
「完成編」です。
どれも現代文の “演習用問題集” です。
読解方法を学習した後に
その読み方、解き方を
実践し定着させ
自分のモノにして
読解方法を自由に使うために
本書を利用します。
クセのない問題集です。
アクセス基本編と変わらず
使い勝手の良い問題集です。
どんな本なのか
出版社:河合出版
著者:荒川久志、菊川智子、立川芳雄、晴山亨
価格:¥1,026
大きさ:A5判
発売日:2013/9/17
厚さ:本体 176ページ、解説 68ページ
色:2色刷り
アクセス基本編同様に、カバーはどこかへ行ってしまいました。
解答解説は別冊になっているので使いやすくなっています。
大きさ、厚さについては
一般的な現代文問題集です。
アクセス基本編と大きく変わりません。
構成
ステップ1とステップ2の段階で構成されています。
問題文と設問があり
「語句の意味」「本文の解説」が続きます。
巻末に読解へのアクセス、各問題文の150字要約、語句索引が載っています。
読解へのアクセス一覧表。
読解へのアクセスは文章を読む際の具体的方針が記載されています。
小説を除く
14題の評論文問題には
150字要約と
要約文のポイントがのっています。
設問の解説と解答は
別冊の解答・解説編にあります。
別冊解答・解説編には
「正解へのアクセス」が巻末に掲載されています。
正解へのアクセスは基本的な解法ポイントが記載されています。
目次
問題は
評論文と小説が掲載されています。
問題数
問題数は全部で16題です。
結構あるので、練習ができます。
評論文が14題、小説がステップ1の第八問、ステップ2の第十六問の2題です。
各問題には5,6問の設問があります。
漢字問題、適語補充問題、内容一致問題、内容説明問題、抜き出し問題、など
一般的な現代文の設問で構成されています。
各問題には50字前後の記述問題があります。
配点は
各問題
50点満点で構成されています。
問題レベル
掲載問題の半分ぐらいは早稲田大学で出題されたことのある題材です。
ただ、解きやすいように設問は加工されています。
「基本編」から進んできた人は
無理なく取り組めます。
ステップ1は、基本編とのレベルの差は大きくないのですが、
ステップ2になると
「あれ、結構難しいぞ。」と感じると思います。
取り組む時間もステップ2に進むと
アップします。
ステップ1では20分~30分程度で解ききれるますが
ステップ2では40分程度かかることもあるかもしれません。
ステップ2では問題文の知識(背景知識)を必要とする場合もあり
現代文が苦手な人にとっては手強いと思います。
背景知識の修得には
現代文キーワード読解などが効果的です。
手強いですが、
基本読解法を学習して、
アクセス基本編で演習してきた人であれば
取り組めるレベルです。
アクセスのような演習問題集に取り組む前に
開発講座で読解法を学んできた人もいるかもしれません。
そのような人にとっては
開発講座の問題レベルよりも
アクセス発展編の問題レベルの方が簡単に感じることも多くあります。
アクセス発展編の問題文はどれも興味深く
読んでいても
知的刺激があり
退屈しないと思います。
詳しさ
アクセス基本編と同様に解説は簡潔であり大変丁寧です。
構成についても原則、同じです。
語句の意味と現代文のキーワードが記載されています。
現代文を読み解く上で
必須となる知識です。
そのあとに
本文の解説として
意味段落ごとの内容解説が確認できます。
この問題集の最も素晴らしいところは
ここです。
ここまで詳しく本文解説が載っている問題集は
なかなかありません。
「本文を理解する」という点に
重きを置いている証拠です。
ときどき
基本編で解説されたキーワードの復習ページがあります。
基本編を学習してきた人にとっては
覚えているかどうか確認できますし、
再掲載されるということは
最重要と考えられるキーワードですから
知らなかった、忘れてしまっていた
という場合は
刻むべき知識です。
別冊の設問の解説についても
丁寧です。
ステップ2に進むと
確かに難しくなるのですが
このレベルの問題演習を行う学習者にとっては
十分な解説です。
使うべき人は誰か
基本読解方法の修得が完了し、要約問題に取り組める人
本書は知識を使えるようにする演習問題集です。
以下のような参考書を学習し
完了した人が訓練用に学習する問題集です。
このあたりのどれかは
学習しておくべきでしょうし、
できれば
アクセス基本編も完了させておくと
学習がスムーズです。
そして
巻末の150字要約に取り組むことで
現代文の能力をグイっと向上させます。
要約の仕方を知らなければ
要約することはできず
要約問題に取り組んだとしても
学習としては非効率です。
この要約問題に取り組むためにも
開発講座は修得しておくべきかと思います。
以上のような
読解方法を学んだ人たちには
全員に対して
すすめたい演習用問題集です。
学習方法
原則、アクセス基本編と同じように学習します。
我流や感覚ではなく
いままで身につけてきた現代文読解法を使うことができるのか
チェックしていきましょう。
何度か解くことになるはずです。
問題文はコピーして
そのコピーしたものに線やメモを書いて
解きます。
何度か解けば
正解は覚えてしまいます。
なによりも重要なことは
正解まで至るプロセスが
身につけてきた読解法なのか、
本文の読み方は正しいのか、
ということです。
復習では
常にまっさらな本文と対峙する必要があります。
解答時間には30~40分はかかると思います。
しかし、
最初は時間を気にせず
納得するまで考え、解答を導き出します。
そのあとは
語句・キーワード確認、問題本文解説を熟読して
問題文の内容を理解し
自分の読みとの違いを明確にしましょう。
アクセスでは意味段落ごとの要旨と
構成が詳しく書かれています。
本文全体構成も簡単に記載されています。
解説をもとに
本文構造を正しく把握できるように理解すること
本文内容を正しく読み取れること
この点に力を注ぎます。
現代文で設問に正解するためには
本文理解が不可欠です。
そして
別冊解答に移り
設問の解説を見ながら解答をチェックします。
正解か不正解だけではなく
解答への筋道が適切であったのかが重要です。
熟読し
解法を理解します。
1周目で取り組むのは
大変だと思いますので、
2周目では
150字要約に取り組みます。
開発講座で学んだことをもとにして
要約してみましょう。
客観問題しか出題されない私立大学志望の人も
取り組むべきですね。
要約はハイレベルですが
現代文の力を
大きく向上させます。
志望関係なく
このレベルの問題集に取り組む必要がある学習者は
挑戦すべきです。
到達レベル
偏差値60レベルの大学には対応できる
本書をクリアできれば
よく聞く大学には挑戦できます。
例えば、MARCHとか、関関同立とか。
もちろん国公立大学にも。
一般的に難関大学といわれる大学の現代文以外であれば
対応するための準備完了であると思います。
本書で読解方法を固めて
過去問演習に進んでいけば良いでしょう。
アクセス問題集は
設問が加工されているので
設問が少し弱く、
解答しやすくなっているという特徴があります。
実際の志望大学の過去問で
設問の対策は必要です。
難関大学といわれるような大学を志望している場合は
もう少し
読解能力や演習量を高めたほうが
過去問演習の効果を無理なく引き出せます。
共著だけあって
クセのない
万人受けするような問題集です。
問題文要約まで取り組むことで
現代文の能力を大きく高めることができます。
問題文解説も詳細で
素晴らしい問題集です。