「ここからはじめる受験数学」良い問題集!レベルや問題数は?解説は詳しい?どんな人におすすめ?どの大学まで対応できるのか?ⅢCがない!

みなさん、こんにちは。
本日紹介する問題集はこちらです。

ⅠA

ⅡB


本書は
あまり知名度がないかもしれません。

でも良い問題集です。

選題が良いですし、
駿台文庫にしては解説が丁寧です。

教科書レベルの学習が終わり
「さあ、受験に向けて勉強するかー!」
という
人にとって
有用な問題集だと思います。

ⅢC が出版されていないという
悲しい事実はありますが。

それでも
ⅠAⅡBの学習者にとって
核となる知識の確認ができるという
大変役に立つ問題集ですので

詳しく見ていきましょう。



どんな本なのか

出版社:駿台文庫
著者:藤原 新
価格:¥1,210
大きさ:A5判
発売日:ⅠA 2019/7/22、ⅡB 2020/9/18
厚さ:
ⅠA問題編 87ページ、ⅠA本体(解説) 212ページ
ⅡB問題編 96ページ、ⅡB本体(解説) 248ページ
色:単色

こちらは
ⅠAの本体(左)と問題編(右) です。

こちらは
ⅡBの本体(左)と問題編(右) です。

ⅡBの方が厚いですが
どちらとも
一般的な問題集の厚さです。

構成

問題編です。
“A:基礎問題” と “B:標準問題” で構成されています。

本体 (解答解説) は
主に
“考え方” ”解答” ”注意” ”別解” ”類題(例題)” で構成されています。

 


ザ・問題集って感じの構成になっています。

A:基礎問題 は、教科書レベルの問題で
B:標準問題 は、入試標準レベルの問題です。

各問題には解答目標時間が表示されています。

解答には
問題を解く際の方針が ”考え方” に記載されています。
”注意” では正答を導くうえで気を付けなければいけない点、
公式の考え方や覚え方、解答の補足などの情報が載っています。

”別解” の豊富で、重要な問題には ”類題” も収録されています。

目次


ⅠA



ⅡB


出版が
2019~2020年ですので
ベクトルが ⅡB に入っている課程の内容です。

問題数

ⅠA 総問題数:231題
A:基礎問題 107題
B:標準問題 124題

範囲A 基礎問題数B 標準問題数
数と式数と式63
方程式
不等式
方程式
不等式
87
集合
命題と条件
集合
命題と条件
310
2次関数グラフと最大最小65
2次不等式57
グラフと応用49
図形と計量三角比47
三角比と図形63
三角比と応用35
場合の数場合の数・順列65
組合せ68
応用43
確率事象と確率46
独立・反復試行47
条件付き確率23
確率と応用73
整数性質1010
性質と応用54
図形の性質平面図形66
空間図形35
図形の性質と応用23
データの分析データの分析35



ⅡB 総問題数:272題
A:基礎問題 137題
B:標準問題 135題

範囲A 基礎問題数B 標準問題数
方程式
式と証明
式と計算
複素数と方程式
149
等式と不等式の証明58
図形と方程式直線の方程式53
円の方程式45
軌跡と方程式53
不等式の表す領域47
三角関数三角関数31
加法定理49
三角関数と応用36
指数対数指数関数42
対数関数33
常用対数と応用24
微分法微分係数と導関数
接線
35
関数の値の変化と最大最小43
方程式と不等式43
微分法と応用45
積分法不定積分
定積分
62
面積34
積分法と応用32
数列等差数列と等比数列73
いろいろな数列54
数学的帰納法34
漸化式77
数列と応用57
平面上のベクトル平面上のベクトルとその演算55
ベクトルと平面図形65
平面ベクトルと応用45
空間のベクトルベクトルと空間図形43
座標空間とベクトル54
空間ベクトルと応用34

問題レベル

”A:基礎問題” が教科書レベルの問題です。
”B:標準問題” が “入試” の標準レベル問題です。

”B:標準問題” には
結構、高度な視点での解答を要求する問題があり
「ちょっと、なかなかのレベルじゃん。」と感じます。

収録問題のレベルは
これらの問題集と似ています。

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上記の本よりも
収録されている ”B:標準問題” は
問題レベルが高いので
もう少し上の入試レベルの問題にも取り組めます。

詳しさ

駿台文庫にしては
解説は丁寧です。

”別解” も豊富です。
”考え方” も詳しく、問題を解く方針が明確になります。
”注意” も役に立ち、
多くはありませんが ”類題” のおまけもあります。

教科書の内容が理解できて、
消化できた人には
十分に理解できる詳しさです。

ただ
数学があまり得意じゃない人は
本書より到達レベルは低いのですが、
文系の数学 重要事項完全習得編” の方が良い気がします。

丁寧さで言えば
こちらに軍配があがるので。

使うべき人は誰か

教科書の理解が完了した人が知識確認から入試レベルにつなげる

本書は教科書知識の確認、基本典型問題を修得、定着させるために使用します。
そのため
教科書レベル学習は完了している必要があります。

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教科書レベルの学習に不安がある人は
これらで学習してから
本書に取り組みましょう。

数学知識 0 では
本書に取り組むことはできません。

問題数からわかるとおり、
数学 基礎問題精講” や “文系の数学 重要事項完全習得編” よりも網羅性があります。

おそらく
基礎典型問題に
ほとんど抜けはないと思います。
教科書の内容を確認しながら
必要な典型的な問題解法知識を
獲得することができます。

チャートなどの
網羅型問題集はⅠAだけで400題ほどあるので
それに比べると問題数は劣りますが

本書学習で
次のステップへ進むための
数学知識の”道具”はそろいます。

さらに
“B:標準問題” によって
入試問題にも挑戦することができます。
結構難しい問題もあります。

典型問題解法の網羅性と
入試標準レベルでの問題演習ができるという点では
文系の数学 重要事項完全習得編” よりも優れています。

ただ、
ⅢC の出版がないんですよね~。

これがイイと思います。
まだ改訂されておらず
“Ⅲ” ですけれど。

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ⅠAとⅡBまでの受験科目の人や
数学ⅢCは学校で授業を受けていて
数学ⅠAⅡBは
教科書学習が終わっていて
教科書知識の確認や典型解法の修得を目指す人には
とてもイイですね。
入試標準レベルまで演習できるという
おいしさです。

教科書レベルの学習が完了した人で
数学に対して
それほど苦手意識がない場合は
とってもおすすめの問題集です。

学習方法

本書は
教科書レベルの知識内容の確認、
典型的な解法の修得、
入試標準問題の解法の修得とアプローチ訓練

以上のような目的のために使用します。
つまりは
厳選された問題で典型問題解法を修得するために使用します。

ということで
完全理解と完全修得を目指し
パーフェクトに
インプットします。

本書の知識がなければ
入試問題は解けませんので
完璧に入力します。

“道具” として使用できるまで
繰り返し学習します。

淀みなく
正答できるようになるまで
反復しましょう。

本書を完璧にした後は
過去問演習をゴリゴリ進めましょう!
神戸大学や北海道大学、九州大学の過去問演習には取り組めます。


また
本書を仕上げた後は
よりレベルの高い教材に進むこともできます。

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これらの問題集を学習して
より高い
数学の学力を手に入れると
さらに高みを目指せます。

到達レベル

旧帝大はギリギリライン

ⅠAとⅡBのみの出版なので
ⅢCを本書で学習することはできないのですが

文系に限って言えば

本書学習後
過去問演習で演習を重ねれば
北海道大学や九州大学、
東北大学や名古屋大学ぐらいまでであれば
「数学は耐えて、他の科目で得点とる!」作成で
なんとか対応できると思います。


名古屋大学はさすがに苦しいかもしれません笑。

旧帝大となると
少し心許ないところもありますが
過去問で
上手にレベルの合わせて演習すると
思いの外
得点が取れたりして
突破しますね。

もちろん
地方国公立大学やマーチ、関関同立などの有名大学も
問題ないですし
上智や理科大などの
ちょっとクセのある大学にも対応できるようになります。


一般的な模試の偏差値、
例えば
全統記述の偏差値が
60程度の大学であれば

本書学習後
過去問演習をカチッとやっておけば
合格得点には到達します。

阪大とか
一橋になると
本書では厳しいですね。

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数学の要となる知識が本書によって獲得できます。

教科書レベルの知識確認から
入試問題の「標準」レベルまで収録されている問題集というのは
大変需要のあるレベル帯です。

選題がとても良く
解説も良くて
かなり良い問題集です!

数学に苦手意識がないのであれば
是非
本屋さんで手にとって
検討してもらいたい問題集です。


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