「数学 基礎問題精講」 レベルや問題数は?使い方が難しい?解説は丁寧?到達レベルや使い方を解説!

みなさん、こんにちは。
今回紹介する問題集は、

旺文社「基礎問題精講 数学」です。



結構取り組んでいる人が多い問題集です。

実際のところ
どんな問題集なのでしょうか。

問題レベルや、仕上げた時の到達レベル、
解説の詳しさなどはいったいどうなのか見てみましょう。





どんな本なのか

出版社:旺文社
著 者:上園信武
価 格:
ⅠA: \1,320
ⅡB: \1,650
ⅢC: \1,650

大きさ:A5判
厚 さ:ⅠAとⅢCは300ページ前後、ⅡBは360ページ
色:2色刷り




※旧課程バージョンです

左から ⅠA、ⅡB、Ⅲ

ⅡBが一番厚いですね。
改訂されるとページ数が増えますが
だいたい300ページから360ページ程度です。

それほど厚くありません。
持ち運びやすいA5判サイズです。

演習問題の解答は本体と一体型です。
切り離せません。
これが結構学習しにくいと感じます。
自分で「本気で」切り離すか、
旺文社のHPに演習問題の解答PDFがアップされていますので
そちらを印刷または閲覧しながら
学習することになります。

旺文社HP 基礎問題精講数学 演習問題解答PDF

「詳細を見る」ボタンで各問題集の詳細情報のページにいくとあります。
問題集によっては先生の音声講義があり、
ポイントを解説してくれる音声データもあります。

問題数

※改訂前の問題数です。

ⅠA例題 145題 前後演習問題 145題 前後
ⅡB例題 170題 前後演習問題 170題 前後
例題 125題 前後演習問題 125題 前後
基礎問題精講数学 問題数

改訂によって問題数が増減しますが、
だいたい上記のような問題数です。
例題だけで青チャートの問題数と比べると
半分以下です。

また青チャートのエクササイズ問題のようなものも
基礎問題精講数学にはついていませんので
問題数とは
純粋に例題と演習問題のみです。

構成

旺文社HPより

すべて同様の構成になっています。
「例題」があり、その例題に対する考え方や方針が書かれている「精講」があります。
その次に「解答」、解くうえで知っておくべき「ポイント」、
そして例題の練習として「演習問題」があります。
見開きで例題2題の場合と1題の場合があります。

旺文社HPより

演習問題の解答は巻末にまとめて載っています。
これが切り離せないので、
この点は使いにくいと感じるかもしれません。
ただし旺文社HPで演習問題解答を公開しているので
利用すれば良いと思います。


旺文社HPへ

使うべき人は誰か

数学は苦手じゃない、厳選された基本解法を修得したい人

この問題集は
「基本解法の修得」という学習段階に使用するものです。
つまり
チャートシリーズやフォーカスゴールド、ニューアクションレジェンドのような
問題集と同じ働きをします。
ただ、それらの問題集と比べても圧倒的に例題が少なく
かなり絞られた問題が載っています。

厳選されているがゆえ
効率的な基本解法の修得が期待できます。

ただし
”少ない=苦手でも終わらせられる”という式は成り立ちません。

どちらかというと、「数学得意な人」用です。


同様のレベルで
より詳しい説明を望む人は以下の問題集の方が適していると思います。

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基礎問題精講に取り組むためには
教科書の練習問題は苦も無く解けるということが必要です。

本書の解説はそこまで詳しくはありません。淡白な方です。

網羅系の参考書の方が
解説は多く、詳しいです。


基礎問題精講は
レイアウトが綺麗で
非常にまとまっています。

それゆえに
「ん?これは暗記しろってことか?」
という解説で完了している問題解説が見られます。



演習問題に関していえば
解答のみですので
その解答解説を読解する力が必要です。

教科書レベルの学習から必要な人は
焦らずに
教科書の学習や

「やさしい高校数学」「入門問題精講」「初めから始める」シリーズなどを
学習してから基礎問題精講数学に取り組むべきです。


記事もありますので参考にしてみて下さい。

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入門問題精講は教科書の内容をより正確に丁寧に解説している良書です。
大変すばらしい本です。

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「初めから始める」シリーズは口語調で親しみやすく大変丁寧に説明している参考書です。
丁寧ゆえ冊数が多くなってしまいますが、わかりやすい本です。


マセマ出版は改訂分をHPに掲載しています。
大変親切な出版社です。

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共通テスト・中堅大学対策をする人

チャートなどの網羅系問題集に比べると
解法網羅度は落ちます。

一応、本書の学習を終えると
ひと通りの基本解法は身につきます。
効率的に基本解法全体を確認したい人には使える問題集です。

基礎問題精講を仕上げた後、
共通テスト対策を行うこともできますし、
中堅と言われるような大学であれば
過去問演習に取り組むことが可能ではあります。

ただ
共通テストは本質的な問いの方向にシフトしているため
難しくなっています。


また、二次・個別試験ではもちろん
質の高い問いが出題されることがあります。

基礎問題精講だけでなく
本質的な理屈の確認ができるような

基本~標準入試レベル問題集を1冊仕上げておくと

段階がスムーズで
共通テスト対策や過去問演習も無理なく進みます。





学習方法

知識0からの初心者が使える問題集ではないため
教科書レベルの学習は
事前に仕上げておく必要があります。

教科書理解の後に
入試で必要になるであろう基本解法を理解し、定着させるために使用します。
例題や演習問題を解くことはもちろんで、
それらの問題は瞬間で解けるように反復します。

また
精講や解答、ポイントもすべて熟読し
納得し、自分の血肉化します。


日常的な学校の復習教材として
基本解法の網羅的な教材として

それらの観点からすると
他の解法定着用の問題集に見劣りします。


しかし
コンパクトに厳選された解法を
ある程度短期間で全体把握のために使用する問題集としては
役に立つアイテムです。

その次の段階の
入試基本問題演習用の問題集や
過去問演習で
欠けているような
基本解法を補強入力していけば
普通の大学であれば戦うことができます。


旺文社から出版されているもので
次のレベルの問題集で
標準問題精講シリーズがあります。

基礎問題精講と比べるとかなり難しく感じると思います。
著者が別々なので
それぞれについて解説しています。
興味ある方は読んでみて下さい。
レベルに気を付ければ
どれも良い問題集です。

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到達レベル

共通テスト対策準備・中堅大対策準備

基礎問題精講が仕上げて、演習を行えば
一般的な記述模試で偏差値が60いくかもネ程度はなります。

Ⅲは結構入試レベル問題を扱うこともありますが
ⅠAⅡBは一般的な基本解法を載せてあります。
完璧に入力し
滑らかに出力できるようになると
模試でも解ける感覚を味わうことができます。

「感覚を味わう」ということです。

実際に「解けるようになる」「得点をとる」という段階に至るまで
さらに演習が必要になります。
本書の問題のみで
「サクサク解ける」というところまでは難しいと思いますが

少なくとも
一般的なレベルの模試では
解答解説を見れば
「あーそうだった、こうやって解くんだった。」
という状態にはなります。

問題が解けるように
持っている知識を綺麗に出せるように
多くの演習訓練をしてください。

「入力:出力=3:7」の原則に基づいて
蓄えた知識を使える知識にして
得点能力を上げると
模試偏差値も60前後に到達します。

演習については
共通テストやセンター試験過去問、
中堅大学の過去問、
入試基本演習問題集などを使用すると良いと思います。

適切なレベルで出力訓練を行わないと
なかなか得点できないものです。

とても人気のある
数学の問題集だと思いますが
実際に本屋さんで
その内容を確認して

自分に適している問題集なのか
学習すべき問題集なのか

そのような必要性を調べる必要はあると思います。

かなり
使う人を選ぶ問題集です。




【新課程バージョン】

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【旧課程バージョン】

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