みなさん、こんにちは。
今回紹介する参考書はこちら
大昔からある参考書です。
創刊1972年です。
僕も中学生の頃使ったことがあります。
2021年に新装版が出版され
新学習指導要領に対応しています。
以前
英文法の「問題集」については紹介しました。
新装版の参考書の中身を見ていきましょう。
どんな本なのか
出版社:学研プラス
価 格:各¥1,650
発売日:2021年3月2日
大きさ:A5変判(普通のA5判より大きいです)
ページ:264ページ(中1、中3)、248ページ(中2)
横が18.5cmほどあるので
普通のA5判(入門問題精講)より横幅が飛び出ます。
微妙な大きさです。
これはおそらく
A4判と大きさを揃えているのだろうと思いますが
本棚への収まりが美しくありません。
各学年すべてに
ミニブックがついています。
ミニブックの内容は
簡易的な
その学年で学習する単語帳です。
英単語、日本語訳、品詞が載っているのみで
発音記号や例文などはありません。
構成
目次
各学年ごとに学習する文法事項が載っています。
また
中2、中3では
前学年までの復習ページが最初にあり
中3では
その復習ページが
はじめの50ページほど割かれています。
内容
タイトルがあり
そのセクションで学ぶ文法内容が簡単に書かれています。
”基本例文” があり
その下に
”ここで学習すること” でテーマとなっている英文構造のポイントが
まとめられています。
そのあとに
具体的な文法的説明がされています。
♪マークのついている英文や英単語については
音声がついています。
アプリをインストールするか
各ページのQRコードを読み取ることで
再生することができます。
ほぼすべての重要例題や英文、英単語に音声がついています。
くわしい解説や発展的な内容、注意点などは
”サイド解説” としてメインパートの横に並んでいます。
これによって
主要解説部分のレイアウトがかなりスッキリし
読みやすくなっています。
確認用の ”チェック問題” がところどころに
数問あります。
解答は問題の右にあり
すぐに正しいかどうか確認できます。
各章の最後には
その章の文法事項確認のための
”定期テスト予想問題” があります。
解答は巻末にあり
基本的に解説は注意点程度になっています。
”コラム” のページがあり
実際に学習した文法を
どのように使うのかが解説されています。
最後に
”入試レベル問題”がついています。
たしかに
問題レベルは定期テスト予想問題よりも高いのですが
数問しかありませんので
この箇所だけで入学試験を乗り越えることはできません。
「入試問題を味わう」という感じです。
巻末に
動詞変化表や索引がついています。
問題数
「参考書」ですから
問題数は多くはありません。
十分な演習は
学校ワークであったり市販問題集などで確保することになります。
各章の終わりに定期テスト予想問題があります。
章のなかの各セクションごとに3問ほどのチェック問題があり、
本の最後に入試レベル問題が1回分ついています。
定期テスト予想問題については
たしかに
中学校の定期テストでよく出題されるような
文法問題になっています。
定期テスト前の確認という面では有効です。
詳しさ
中1では
小学校の復習から始まり
アルファベットの書き方、英文の書き方、品詞の説明がはじめにあります。
文法の説明も
全学年を通してスッキリしていて見やすく
教科書の要点がまとまっていて
理解しやすい解説になっています。
「わかりやすい~」という印象をもつと思いますし
説明解説も易しいことばを使用していますので
実際に
ちょっと英語に苦戦している中学生に渡すと気に入ります。
ただし
学年ごとの単元解説なので
英文法全体からの深い解説はありません。
あくまでも「授業に合わせて使おう」という参考書です。
目次やさくいんで調べやすく
気になったことを確認する本としては役に立ちます。
学校の授業や教科書と並行して使用する分には十分であると思います。
使うべき人
授業の予習復習用に参考書が必要な人
ニューコース参考書英語は
学年を通した「全学年英文法」は出版されていません。
各学年ごとですから
基本的に授業の予習復習用です。
中学生が
教科書だけで
授業の予習をすることは結構大変ですから
本書のあっさりスッキリ解説が活躍してくれます。
英語の苦手な生徒の
復習の際の ”助っ人” としても有効です。
苦手な中学生でもわかりやすいと感じます。
塾でも
苦手な生徒には渡していました。
ただ
それなりの詳しく深い解説や受験に必要な文法事項の解説を求める場合
”不足感” をもちます。
僕も中学生の時に使用していましたが
すみ少年の鋭い「なんでこうなる?」に
本書は対応できていませんでした。
結局、
ニューコース参考書英語の他に
さらにくわしい参考書を購入し
参考書2冊持ちという
謎の勉強少年スタイルになってしまいました。
その傾向は
現在のニューコース参考書英語でも変わりません。
「どうして、このように使い分けるのか?」
「なぜここは例外なのか?」
詳細な解説や
受験頻出の文法事項の理解補助のための
深い解説はあまりありません。
塾の授業では行われますが
学校の授業では
そこまで突っ込んだ解説が行われることは
多くありませんので
たしかに
学校の授業の予・復習という面での参考書ということでは
しっかりとカバーしているとも言えます。
予備知識なしの授業予習、
基本確認用の参考書として利用すると良いでしょう。
学習方法
授業予・復習や問題演習の参考書として
基本的に
4月に購入して
学校の授業と並行して学習していく本だと思います。
教科書よりはもちろん解説が詳しく
本書によって予習もできます。
理解が不十分な箇所の確認をして
苦手なところを補強することもできます。
基本から標準的な知識理解を手助けしてくれるレベル構成です。
問題集としては
問題数が少なく
その役割を果たしませんが
「定期テスト予想問題」は定期テストの基本問題対策としては
良いレベルです。
確認問題として使えます。
また
受験勉強の際に
英文法問題演習を進めているときに
知識確認でも
本書は有効です。
特に
ニューコース中学英文法問題集を使っていると
解説が「ん??」という箇所が出てくることがあります。
それを参考書で確認すると
疑問を解消できることがよくあります。
基本知識の確認という面では
とても役に立つ参考書です。
到達レベル
基本知識の解説本
この域を出ることはありません。
普通の中学生は
原則
問題演習が不可欠ですから
問題集による出力が必要です。
それは
学校で渡されたワークでも良いですし
市販の問題集でも良いです。
教科書の暗唱でも良いのですが
とにかく
本書以外に出力をする機会がないと
得点は伸びませんし
英語を使えるようにはなりません。
本書は
理解助っ人本です。
高校入試に必要な知識はもちろんカバーされています。
この本で確認をしながら
演習を行えば
文法的な問題はないと思います。
突っ込んだ深い解説は少ないので
「暗記でカバー」というところが多くなりますが
普通の公立高校であれば
入力知識としては対応できます。
できれば
学校の授業といっしょに、
ワークといっしょに、
使用できるように本棚にあると良いのではないかと思います。
でも
本棚にあると
この本だけ飛び出ます。
微妙に大きいので。